始まりと終わりを絆ぐ港

 あるものは『ここは始まりと終わりの場所』という。

 またあるものは『終わりなき場所』という。

 潮の香りが漂うこの場所で、期待と不安に胸踊らせながら、どれだけの人々が旅立ったのだろう。

 大抵のものは尻すぼみとなり、その『終わり』に注目が集まることはない。

 君はまた此処に戻ってくるのだろうか。

 その時、君を知っているものはいるのだろうか。

 そしてその後、君はどうするのだろうか。

 カディス。

 また僕たちをつないでくれないか?